即売会不参加のお知らせ


 猛威を振るっていた新型コロナも、今月に入り少しは落ち着いてきたようです。

 緊急事態宣言も解除され、世間もだんだんと日常を取り戻しつつあります。欧米の
ように何万人もの死者を出す事態にならなかって良かったとは思いますが、引き続き
第二波、第三波の襲来に備え油断はしないようにしたいと思います。

 さて、4月開催の予定だったものが延期され、来月に開催されるツイン21古本フェア。
今のところ、再度の延期などの変更はなく、予定通り来月に開催されるみたいです。
 当店も河内長野でのイベントを中止したことですし、日程は空いているので参加の
方向で検討していましたが、熟慮の末、不参加を決定いたしました。

 これは来月のツイン21での即売会だけでなく、各地での即売会全てに当面の間、
不参加を決めたというものです。

 不参加の理由は色々とあるのですが、完全にコロナ騒動が収束しきっていない
状況で、再びの感染爆発の懸念がぬぐえない中、多数の人を集めるイベントに
あまり気持ちが乗り気でないというのが一つ。

 世間の外出自粛ムードを反映してか、ネット販売が想像以上に忙しくなり、各催事で
分担するレジ当番の負担が、大きくなってきたということが一つ。

 そして、コロナ騒動で大阪古書組合も1か月程、活動を自粛していたのですが、
緊急事態宣言が解除された今もなお、以前のように完全な状態での業者市の再開が
果たされていないということが、最も大きな理由です。

 業者市自体は再開されているのですが、当店の最も主要な仕入ルートであった
「振り市」(その本を欲しい人が声を出し合って競り合っていく方式の販売方法)は、
感染防止の観点から、まだ再開されていません。やはり大声を出し合う入札方式は、
飛沫感染の危険がありますから、振り市が行われないのは、このご時世では仕方ない
ことだと思います。

 そういったわけで即売会に定期的に参加して、お客様を飽きさせないだけの商品の
仕入が困難になっているわけです。これまでの在庫もありますし、日々、買取も
行っていますので、全く即売会に持っていく商品がないということはありません。
 しかし、ある程度のクオリティを考えると、やはり業者市での仕入は便利なもので、
自店に必要な本を、必要な分量集めるということができますから、重宝していました。

 特に「振り市」は、催事向きの商品が大量に取り扱われる場だったのですが、この
コロナ騒動の影響でなくなってしまいました。果たしていつ再開されるのか? 現状では、
全くわかりません。

 当てにしていた仕入ルートがダメになったなら、仕方ありません。他のルートを
考えるか、その仕入がなくても困らないビジネスモデルにシフトチェンジしなくちゃ
いけません。そうやっていろいろ考慮した結果、催事に参加するって選択を、とりあえず
今のところは捨てることにしました。

 インターネットを通じて全国、時には世界の人々を相手に商売するということは、
実に便利なもので、事実、このコロナ騒動の中、催事がなくなっても当店は何とか
経営が成り立っていました。

 ただ、そういう顔の見えない人だけを相手に商売するということに抵抗を感じていた
ため、実際のお客様の声を聴く場として即売会は大事にしてきました。その理念自体は、
間違っていないとは思いますが、いかんせん満足のいく仕入がなくてはどうしようも
ありません。

 様々なルートを使って大量に入荷するという手段も検討しましたが、残念ながら
コストパフォーマンスが悪く、経営としてはあまり上手くいきそうにありません。秋以降、
コロナの第二波がどうなるのかも全く予想できないわけですし、今は催事以外の
売上アップを目指す方が得策と判断いたしました。

 即売会で、ロビンの棚を楽しみにしてくださっていた皆さんには申し訳ありませんが、
これもコロナによってビジネスを見直した結果のことですので、ご理解くださいませ。

 なお毎年行ってきた「ロビンの古本祭り IN 河内長野」。今年はコロナの影響で
中止しましたが、来年も開催しないことを決定しました。コロナの問題が本当に
解決しているか未知数だからです。

 しかし、せっかく広い会場を抑えて気合を入れて準備していたのに、このまま
無かったことにするというのはあまりに残念です。コロナが収束した後には、再度、
大々的に会場を借り切ってロビンの総力祭を開催したいと思います。それが、
とりあえずは最終回の予定。今後のコロナの状況によっては変化するかもしれませんが、
毎年開催は今のところはもう行わないつもりです。

 コロナによって当店のビジネスモデルも大きく変化させられましたが、何とか
時代の変化に適応して生き残っていきたいと思います。


2020年6月17日 ロビン・ブックセンター


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